TenCate がデンマーク海軍向けのFRP船体を受注
2014-12-06
イギリス発祥で、今やヨーロッパのみならず世界的なプリプレがーである TenCate がデンマーク海軍向けの船体製造を受注したとのことです。
対象は船体ということですので、恐らくFRP製であると考えます。
詳細は明らかになっていませんが、国軍の軍事関連情報が出回るのは珍しいような気がします。
TenCateは、TenCate Advanced Armourという海軍向けの部品設計や製造を行っているようです。
FRPを初めとした強固な構造体だけではなく、ゴムのような弾性体の製品製造もおこなっているとのこと。
設計、認定、製造、品質といったトータルビジネスができるというのが、TenCate Advanced Armourの強みのようです。
ところで、軍需関係というのは機密が極めて厳重だというのをきいたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
数年前に、アメリカのFRP部品メーカーで量産立ち上げを行っていた時も、軍事エリアだけは絶対に入れてくれませんでした。
これは、社外というだけではなく、「日本人」という国籍が異なるため、と説明されたことを覚えています。
このような国籍が壁となって情報の提供や収集がうまく機能せずとても苦労したことがありました。
軍需関係の国をまたいでの情報のやり取りは極めてハードルが高いと感じています。
そういう意味では今回のTenCateというイギリス発祥のメーカーとデンマーク海軍とのやりとりも、色々な問題や弊害があるのかもしれません。
軍事関係で先行で用いられることの多いFRP。
これから徐々に身近になっていけばと思います。
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