FRP製新型台車 efWING
2015-01-05
川崎重工業が開発したCFRP製の新型車両 efWING。
日本では”くまモン”がペイントされた熊本電鉄に採用されていますね。
http://www.tetsushako.or.jp/page_file/20140423111151_D0O1JklmUv.pdf
ここでいう台車はいわゆる鉄道車両の車輪部分のことをいっています。
高剛性であるCFRPをサスペンションに活用し、従来の1次と2次という側バリ、軸バネが必要であった構造をCFRPの弓形バネに集約するといった新しい設計思想が採用されています。
この弓形構造により前後車輪で高低差が生じた場合に起こる輪重抜けを”いなす”ことができるようになるそうです。これは、中央圧子と弓形CFRPバネ接触部で荷重バランスを取るため、車輪が浮くという輪重抜けを防ぐという効果が発生したとのこと。
このような前後車輪でバランスを取るという性能は、乗り心地向上にもつながっているはずです。
合わせてCFRPバネに赤いラインを入れるなど、デザインにもこだわっているのがこのefWINGの面白いところですね。グッドデザイン賞を受賞したのもうなづけまず。
この川崎重工業の技術はFRPの軽量化以外の観点に注目している、素晴らしい製品だと考えます。
軽量化に加えた別の付加価値が求められる昨今において、このようなFRPの応用製品が出てくることを期待したいところです。
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