〈2018年3月26日 セミナー 〉CFRP/GFRP部材・製品の 設計と生産に関する 品質保証
これまで国内外での複数の企業、研究機関等の指導やサポートを行ってきましたが、
最も多いサポート契約(コンサルティング契約、顧問契約)の動機は 品質保証 に関するものです。
要素研究や開発段階では純粋に技術的なことだけを考えれば話が進む部分も多いかと思います。
しかしながら、実際に製品を世の中に出そうとする、または出した後は、
自然環境、人的環境、そして人という技術だけでは説明のつかない多くの事象が生じます。
FRPは全体で見ると本格的な産業化においてはまだ発展途上であり、
上記のような量産後に必要とされる品質保証については知見が極めて限られているのが現実です。
長い目で見れば各国、各産業、そして各企業というフィールドで知見が蓄積され、
品質保証に関する考え方も浸透してくると考えています。
その一方でFRPの適用拡大という前衛的な取り組みは日本も含め世界中で水面下にて進められており、
市場に出た後の品質保証に対する考え方を構築するのは急務といえます。
FRPは物理的に完全分離が可能な複数の材料を組み合わせた複合材料である故、
一般的な材料とは異なる考え方を踏まえた品質保証の枠組みが必要であり、
業界ごとの従来の知見や慣習は恒常的な品質保証体制としては不十分なことが多々あります。
上記のような背景からどれだけ品質保証に関して先回りできるのかということが勝負になりますが、
パラメータや項目が多すぎて何をすべきかわからないという状態にある企業が多いようです。
そこでFRPの中でも最も代表的なGFRPとCFRPにターゲットを絞り、
将来的な不具合の回避と不具合が起こった時の原因究明と復旧を最速化するにあたって、
特に優先順位の高い内容について解説を行うセミナーを企画しました。
詳細は以下の所から見ることができます。
上記URLから申し込みもできますのでご確認ください。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC180315.php
FRP製品の品質保証ということについて懸念や疑問を覚えている方々にとって一助になれば幸いです。
セミナー開催概要
セミナー題名:
CFRP/GFRP部材・製品の 設計と生産に関する 品質保証 の考え方とその実践方法
申し込みや詳細は以下のURLをご覧ください。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC180315.php
日時:
2018年3月 26日(月)
10:30?16:30
会場:
きゅりあん(東京都品川区)
主催:
株式会社 情報機構
プログラム
1. FRPを改めて考える
1.1 FRPという材料のコンセプト
1.2 複合材料ゆえの利点と課題
2. FRPを取り巻く環境
2.1 FRP業界の世界状況
2.2 適用要求の高度化と適用業界拡大に伴う課題
3. FRPの品質保証
3.1 FRPの品質保証の大分類
3.2 「設計」の観点からの品質保証
3.3 「生産」の観点からの品質保証
4. 設計の観点からの品質保証
4.1 図面編
4.1.1 図面の基本構成
4.1.2 公差はどう決めるか
4.1.3 欠陥許容値はどう決めるか
4.2 材料規格(Material Spec)編
4.2.1 材料規格の目的
4.2.2 基本構造
4.2.3 材料規格要件の決め方
4.3 工程規格(Process Spec)編
4.3.1 工程規格の目的
4.3.2 基本構造
4.3.3 工程規格要件の決め方
4.4 設計許容曲線準備編
4.4.1 設計許容曲線とは何か
4.4.2 なぜ設計許容曲線は自ら行った材料試験結果でしか得られないのか
4.4.3 FRPの材料試験にはどのようなものがあるか
4.4.4 静的試験と動的試験のそれぞれの実施目的
4.4.5 材料暫定要件設定がすべての出発点
4.4.6 材料試験の一般的なステップ
4.5 設計許容曲線作成、解析編
4.5.1 設計許容曲線に必須の材料試験
4.5.1.1 引張試験(T11、T22、T33)
4.5.1.2 せん断試験(S12、S13)、面内と面外とは
4.5.2 動的試験(動的疲労)
4.5.2.1 応力比、周波数の設定
4.5.2.2 荷重制御か変異制御か
4.5.3 データの解析
4.5.3.1 解析モデルに適用する確率密度関数
4.5.3.2 適用解析モデル例紹介
4.5.3.3 FRPの静的強度と疲労強度のあまり知られていない関係
5. 生産の観点からの品質保証
5.1 工程手順書編
5.1.1 工程手順書の目的
5.1.2 工程手順書の効果
5.1.3 工程手順書のポイント
5.1.4 工程手順書の現実
5.1.5 工程手順書の整備に向けた施策
5.2 工程管理全般編
5.2.1 機器の校正
5.2.2 記録
5.2.3 設備管理
5.2.4 環境管理
5.3 立ち上げから量産に向けた施策編
5.3.1 FRP製の部材、製品に関する検査の基本概念
5.3.2 量産に向けた抜き取り検査は機能するか
5.3.3 歩留まり向上に必須の改修工程とその運用方法
5.3.4 安く早く作るよりも常に同じものを作ることに重点を置く
5.3.5 寸法検査データを俯瞰的にみるための方法と図面公差の実現可能可否検証
5.3.6 不合格品を用いた新たな評価への転用