「 機械設計 」連載 第二十八回 FRP材料選定のスクリーニングはどう行う?
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連載開始に関するお知らせについてはこちらをご覧ください。
日刊工業新聞社が発行する月刊誌、「 機械設計 」において
「これからの設計に必須のFRP活用の基礎知識」
という題目での連載の第二十八回目です。
2021年5月号の連載では
第二十八回 FRP材料選定のスクリーニングはどう行う?
という題目で書いています。
2021年5月号は以下のURLから概要をご覧いただけます。
https://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00001025
FRPの材料選定において良く行われる「 スクリーニング 」。FRPが一般汎用的な材料でないことを考えれば、本格適用前段階でスクリーニング評価を行うのは妥当といえます。しかしながら、多くの現場で行われているスクリーニングは、どうしても均質材を前提とした内容となっているため、FRPの真の特性比較としては不適切なケースが多いのが実情です。
まず第一は異方性を考慮すべきでしょう。面内だけでなく、面外(層間)に対する評価は必須です。さらに成形条件、すなわち材料試験を行うためのFRP平板の加熱、加圧プロファイルの情報も試験結果に大きな影響を与えます。また、試験環境も重要です。環境温度はもちろんですが、。既に連載でも述べたような吸水や流体暴露の影響も考慮すべきでしょう。
このようにFRP材料特性を比較するにはどのような情報が「最も重要なのか」を強く意識しながら、
「材料試験計画を立案する」
というのがスクリーニングにおいて強く意識すべきところです。
そこで今回は材料選定の初期段階であるスクリーニングを目的とした材料試験というものに着眼し、その目的の再確認と手順概要、さらにはスクリーニング評価例として材料試験マトリックスの提案まで行っています。
FRP材料のスクリーニングを行おうとしている方々にとって参考となる内容かと存じます。