「 機械設計 」連載 第二十九回 FRP動的疲労試験のはじめの一歩
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連載開始に関するお知らせについてはこちらをご覧ください。
日刊工業新聞社が発行する月刊誌、「 機械設計 」において
「これからの設計に必須のFRP活用の基礎知識」
という題目での連載の第二十九回目です。
2021年6月号の連載では
FRP動的疲労試験のはじめの一歩
という題目で書いています。
2021年6月号は以下のURLから概要をご覧いただけます。
https://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00001031
FRPはレースやロケットなど、ある短時間持てばいいという用途に使われることは極めてまれであり、多くのアプリケーションにおいてその耐久性は重要な評価項目となります。
しかしながら多くのFRPに対する評価は一発破壊の静的試験(Static Test)で終わっており、長期耐久性の評価を目的とした動的疲労試験(Fatigue Test)については、やり方や考え方以前に、その基本となる用語から正確には理解している方が少ない印象です。
そこで今回の連載では、動的疲労試験と静的試験のそれぞれの違いと目的、並びに動的疲労試験のアウトプットであるSN線図について基本を解説します。また最大応力、最小応力、応力振幅、平均応力、応力比、試験周波数といった用語の基本を必要に応じて図を用いて説明した上で、繰り返し応力負荷プロファイル(正弦波、三角波、矩形波)がSN線図にどのような影響を与えるかについて事例を紹介します。
これらの知見は、最終的な設計許容値を算出する「疲労限度線図」の描写に必須の試験になります。
FRPに対し、動的疲労試験を行うにあたって是非理解していただきたい内容です。