「 機械設計 」連載 最終回 FRP基礎知識の総集編
( The image above is referred from https://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00001086)
連載開始に関するお知らせについてはこちらをご覧ください。
日刊工業新聞社が発行する月刊誌、「 機械設計 」において
「これからの設計に必須のFRP活用の基礎知識」
という題目での連載の最終回です。
最終回である2022年3月号の連載では
FRP基礎知識の総集編
として、これまで取り上げてきたテーマのうち、特に重要と思われる内容について抜粋してまとめました。。
2022年3月号は以下のURLから概要をご覧いただけます。
https://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00001086
これまで3年以上にわたって続けてきた機械設計の連載も、今回で最終回となります。今月は総集編となっています。まずはFRPとは何か、という話から入ります。FRPの属する複合材料とは、そしてその狙いについて述べています。また、FRPの最重要特性である「異方性」を取り上げます。FRPの設計は異方性無くして語れません。そして異方性を理解するには、下図に示す三次元図の意味を正確に答えられることが必須です。記事の中では要点を解説しています。
(Image above was drawn by FRP Consutant)
知っているようで知らないFRP製品図面、ではFRP図面の基本構成を解説しています。
金属では当たり前の材料規格はFRPではほとんど存在しない、についても改めて取り上げます。材料規格に対する知見はFRPを扱う設計者はもちろん、実際にものづくりをする方々も含め必ず理解しなくてはいけないものです。ただし、残念ながら材料規格を理解している方はかなり少数で、それを実際に運用している方となると世界的にみてもほとんどいないというのが実情です。材料規格とは何か、という第一歩から要点を述べ、材料規格の基本要素についても解説しました。
多くの設計者の盲点であるFRP材料試験の流れ、は上記の材料規格を基軸とした材料の評価方法についてそのフローを解説しています。今FRPの材料データを取得されている方には是非ご覧いただき、実際にやられている工程と比べ、本記事で述べられているものは何が違うのかを感じていただくことで、取得データの質を上げることにつなげることができます。
FRP線膨張率/異方性の関係と公差設定の留意点、では図面作成で必須の公差設定についてその基本を述べています。FRPリサイクルの現状と課題、そして必要な取り組みについて、ではSDG’sの観点からも注目の集まりリサイクルについて概況を述べています。
更に実際得られた材料試験データの解析法として、Anderson Darling検定を中心に取得したFRP静的材料データは本当に正規分布として扱っていいのか、分散分析モデルによる材料ロットの異なるFRP静的材料データからの設計許容値算出、といった内容について基礎理論から解説を行いました。
その上で動的疲労試験結果から得られるSN線図取得とその解析法として、FRP動的疲労試験結果に与える応力比の影響、FRP動的疲労試験結果分析手順、という内容についても基礎から述べています。
3年以上にわたる連載のうち、特に理解いただきたい内容を抜粋したものとなっています。是非ご一読ください。